マーケティング・コミュニケーション

デジタル化が進む5つの理由

急加速するデジタル化。業界によってその内容は異なるとはいえ、デジタル化の重要性がこれまでにないほど高まっていることは誰もが認めるところです。

すでにコミュニケーション領域でのデジタル化は数年前から進んでおり、ウェブサイト、SNSやオンラインマーケティングは今や身近な存在です。さらに最近では、デジタル・テクノロジーの活用法に変化が見られます。つまり、デジタル・テクノロジーは顧客の行動を理解・予測するために利用されると同時に、情報をビジュアル化して伝えたり、説得力のあるコンテンツを作成したりしてブランド・ロイヤルティを高めるためにも活用されています。

デジタルファーストへと考え方を転換する企業は増加の一途をたどっていますが、ここで、マーケティング・コミュニケーションにおいてデジタル化が重視されるようになった5つの理由について詳しく見てみましょう。

1. 力強いブランドメッセージ

好むと好まざるとにかかわらず、私たちはデジタルエコシステム(業界やサービスが情報通信産業で繋がり、共存していく協調関係)に組み込まれて生きています。消費者は企業のウェブサイトやSNSなど、ネット上の情報を頼りに企業の信頼度や品質を判断します。このデジタル体験は、企業から一貫した、信頼できる確かなブランドメッセージを配信する大切な機会です。言い換えれば、企業が顧客と有益な関係を築く最初の機会は、デジタル化されたメッセージングである可能性が極めて高いということです。

2. より良いストーリーテリング

デジタル化により、ネット上の動画コンテンツやSNSを通じて、企業は実に魅力的にブランド体験価値を伝えられるようになりました。考えてもみてください。世界中のインターネット・トラフィックで動画コンテンツが占める割合は毎年増加しており、同時に、全体的なトラフィックも急増しています。つまり、人々はかつてないほど視覚に訴えるメッセージやストーリーに魅了されているのです。

3. チャネルの多様化

企業の強みや文化を消費者に伝えるデジタル・チャネルは多様性を増しています。メッセージは個々のチャネルのニーズに合わせて調整可能であると同時に、チャネル間で相乗効果を狙うこともできるわけです。例えば、SNSにウェビナー(=オンラインセミナー)の開催案内を投稿し、それを自社サイト上のホワイトペーパー(企業側が用意した資料)にリンクすれば、特定分野に専門性を有する企業として自社を位置付けることにもなり、一石二鳥の効果が得られます。

4. 優れたアナリティクス

データ解析の採用はマーケティング・コミュニケーションのみならず、多くのビジネス機能においてもデジタルの活用方法を変えました。消費者の行動やデモグラフィック属性を知ればコンテンツやマーケティング戦略を個別に調整することができ、目に見える成果をもたらすことになります。身近な例として、ユーチューバーは常に視聴データを分析し、タイムリーに新しい動画を配信することによって視聴率を維持しています。問題は、何が効果的で何がそうでないか、どうすれば顧客を効果的に引き付けることができるのかを突き止めるために、利用できる指標を実際にどう読み解くかです。

5. 高い機敏性

アクセンチュアの元CEOピエール・ナンテルムは、世界経済フォーラムを前にある記事で興味深い統計を紹介しました。それによると、2000年にフォーチュン500にランクインした企業の半分以上が倒産しています。その多くは、急変するビジネス環境(特にデジタル・ディスラプション)に対応できなかったと同氏は考えています。しかし、変化の速度はさらに増しており、デジタル戦略を立てて変化に備える企業こそが、常に有利な立場で新しいテクノロジーへ舵を切ることができると言えるでしょう。

東京に拠点を置くクリエイティブ・エージェンシーとして、私たちは日本が海外に比べてデジタル・マーケティング・コミュニケーションの導入に時間を要していることを実感することが多いのですが、これは変わりつつあり、グローバルな人気獲得を目指してデジタル化を試している企業が増えていることも確かです。 全体として、この変化は同じ理由によるものです。つまり、デジタルは顧客にブランド体験をもたらす最初の接点であり、企業と顧客の持続的な関係構築と、顧客ニーズの理解を深める最適な機会なのです。